工場長ものがたり 第一部 取次店開拓営業 手弁当編


-第1話-
私が石田クリーニングに入社したのは12年前の8月の終わりで
キャリア12年目のまだまだ駆け出しです

入社した日は残暑きびしい日でした
出社すると、社長が汗を拭きながらランニング一丁で工場から出てきて、
工場をぐるっと一周案内してくれたのをはっきりと覚えています

クリーニングの工場って、屋外の気温より5℃から10℃位は暑いです
部署によってはもっと暑くなる部署も有ります

私が一番最初にした仕事は、乾燥機から出てきた品物のハングアップ
(品物のシミなどをチェックしてハンガーにかけていく作業)でした
二十歳そこそこの若者(現在の工場次長)に付いて1から教えてもらいました

当初、営業の約束で入社したはずなのですが、いきなり暑い暑い工場の
中で、乾燥機のタイマーに追われながら作業をさせられて
『私にこんなキツイ仕事がつとまるなだろうか?』と思う私でした
                                                       
                                     (つづく)

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-第2話-

『工場長ものがたり』第二話

石田クリーニング松山工場での仕事にようやく慣れてきた
入社3ヵ月目の寒い日の夕方、
私は本社に用事があって、車で伊予市に向かっていました
「ドスン」
私はその時何が起こったのか全く把握できませんでした

あわてて車を止めると、私の車の横に自転車が倒れていて
その隣に初老のおじいさんが倒れていました

私が、車ではねてしまったのです
おじいさんのそばに行って、「大丈夫ですか?」と
話しかけましたが意識が無く、見ると頭部から血が出ています

わたしは、あわてて近くの家に飛び込み電話を借りて救急車を
呼びました

消防署はすぐ近くなのですが、このとき救急車が来るまでの時間は
ものすごく長い時間のようにに感じられました

警察の事情聴取を終え、会社と家にに連絡をしてから
おじいさんが運ばれた病院に行きました

家族の方に症状を聞くと、
「頭を強く打っているので、脳内出血をしていて今夜がヤマです」
と言われました
待合室で途方にくれていると、私の妻が子供(長男1歳)を連れて
迎えにきてくれました
この時、妻は2人目(次男)妊娠6ヶ月でした

私の頭の中では
”おじいさんにもしもの事があったら?
”営業の自分が人身事故を起こして、もし免許がなくなったら?
”妻と長男、おなかの中の次男を抱えてどうしたらいい?
とかいろいろな事でごちゃごちゃでした

                       (つづく)

-第3.4話-




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