アクセサリーの金属サビのしみ抜き

こんにちわ、石田クリーニング松山工場の清本です。

今日のしみぬきは 金属のアクセサリーから出た サビのしみぬきです。

綿のTシャツに 茶色のシミが付いていますよね?

これは、シミの形を見ても分かるように
真鍮? の金具が錆びて付いたシミだと推測できます。

衣類には意外と金属が使われています。
ボタン・ホック・ファスナー・アクセサリー・・ などなど

それが、時間の経過によって錆びる事がよくあるんです。

サビが付くのはまだ いいほうで、ひどい場合は変色の原因になります。
金属が当たる部分だけ、色が変わってしまっている商品って
結構あるんですよ。

この商品には、シワ加工のワンポイントが付いています。
シワ加工を落とさないように 注意しないといけません。
しかも、全体的に黄ばんでいますので大変です。

金属のシミ部分です。
通常 このような色合いのしみの場合、酸化漂白をしたくなるのですが、
金属のサビが漂白剤の触媒の作用をして、
まれに、化学反応が一気に進む場合がります。

化学反応が加速して、チェルノブイリのように
制御不能の状態になってしまうんですよ。

あっ!って思ったときは、もう遅い。
生地が燃えてしまうまで(炎は出ませんが、焦げて穴が空く)
化学反応が止まらなくなるんですよ。

また、漂白剤によって金属も一気にサビ(酸化)がすすんでしまいます。

恥ずかしながら、私は何度もこの失敗をした経験があります。
めんどくさい! って思ってテストをしなかったばかりに・・・

これがホントの 『身から出たサビ』??

ですから今回は、金具を取り外してから 慎重に処理する事にしました。

サビを除去してから、復元加工をして全体の黄ばみを落としました。
ハイ! 出来上がり!

もちろん シワ加工も大丈夫ですよ。

ほとんどの場合 実は、しみぬきって化学反応の応用なんです。
ですから、しみぬきを追求していくと、
どうしても化学の知識が必要になってきます。

こんな事なら、学生時代にマジメに勉強してたらよかった!
って思うクリーニング屋さんの なんと多いことか・・・(笑)

もちろん 私もその一人です。(爆)